2010年の創業以来、ギフティの組織は事業成長とともにさまざまな変化を遂げてきました。これまでの歩みの中で育まれてきたギフティらしさ、そしてこれから向かうべき未来について、ボードメンバーが語り合いました。
組織づくり

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太田 睦
代表取締役
1984年生。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2007年アクセンチュア株式会社にて公官庁の大規模開発業務に従事。2010年株式会社ギフティを設立、代表取締役に就任。
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鈴木 達哉
代表取締役
1985年生。一橋大学経済学部卒業。2008年株式会社インスパイアにて大企業の新規事業支援やベンチャー支援業務に従事。2011年株式会社WACUL取締役に就任。2012年株式会社ギフティの取締役に就任したのち、2020年より代表取締役を務める。
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柳瀬 文孝
取締役CTO
1980年生。東京理科大学大学院理工学研究科情報科学専攻修了。2007年アクセンチュア株式会社にてアプリ開発、プロジェクト・マネジメントに従事。2011年株式会社ギフティの取締役CTOに就任。
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藤田 良和
取締役CFO
1986年生。一橋大学経済学部卒業。2009年 野村證券株式会社にてM&Aアドバイザリー業務に従事。2013年オリックス株式会社にて自己勘定投資業務に従事。2017年株式会社ギフティの取締役CFOに就任。
ギフティの組織は、
今どのような状況にありますか?
事業成長とともに、
人材はより多様に

太田 創業時にBtoCの事業からスタートし、その後BtoB、地域通貨、海外進出というように事業を発展させてきた15年の歴史を振り返ると、ギフトという領域の幅広さや奥深さを改めて実感します。特に近年はAIが急激に進化しているからこそ、ギフトをさらに探求していくべきフェーズにあると感じます。人の気持ちに焦点を当てた事業を成長させることで、「キモチの循環」を促していくことは、時代に求められている取り組みと言っても過言ではありません。
藤田 上場時(2019年)の社員数は100人程度でしたが、今やグループ全体で600人規模にまで成長しました。事業領域の拡大につれて多様なバックグラウンドの社員が入社し、人数だけでなく質的にも豊かな組織へと変化を遂げています。それと同時に、扱う問題の難易度も高まりました。複雑性が高く、さまざまな観点から検討するべき課題が増えている状況下、主体的に課題に向き合い、状況に応じて新たなルールや判断軸を打ち立てていく動きがどの現場でも求められています。
鈴木 社員の属性が偏ることなく、多様性を高めながら組織が成長してきたことは、ギフティの誇れる点です。各部署の独自性を保ちながら、有機的に連携する「合衆国」的な組織運営を行ってきたからこそ、社内に限らず出資先とも良好な関係を築けているのだと思います。また、社員の多くが「ギフティにはいい人が多く、レベルが高いのにちゃんと周囲への配慮もある」と話してくれているのは嬉しいです。
柳瀬 「いい人が多い」どころか「嫌な人がまったくいない」という話は、開発組織でもよく耳にしますね。先ほどAIの話がありましたが、開発組織もAIの進化に伴い、大きな変化のタイミングを迎えています。エンジニアには目の前の業務だけではなく、プロダクトや事業についても十分に理解した上で行動する必要がありますが、それによって業務が増えすぎてもいけません。今までは自分たちでやらなければいけないと思っていた部分を社内の専門チームに任せるなどして、新たな開発プロセスの構築を試みていくべき段階にあると考えています。
組織作りにおいて何を大切にしていますか?
一人ひとりの「意志」が
事業をつくる

太田 一人ひとりのWillや好奇心です。「やりたい」という意志に基づいて仕事を任せれば、その社員のモチベーションは当然上がりますし、想定外のアウトプットが生まれてお客様に喜んでいただけることもあります。何より、意欲のある人と一緒に働くのは楽しいですよね。組織のポジティブな空気を保つためにも、個人の意欲を重視した組織運営は大切にしています。
鈴木 ジョブディスクリプションが明確に決まっていて、まるで部品を組み合わせるように組織をつくる企業が少なくない中で、ギフティの組織づくりは「ブリコラージュ」だと言えます。例えば船を作るのなら、そのために必要な部品を集めるのではなく、今ある丸太などの素材を駆使して、何とか海を渡る方法を考えるのです。もちろん設計図通りに進まないことによるデメリットはありますが、素材の良さを活かすからこそ生まれるメリットは、それを上回るものです。
柳瀬 ブリコラージュを実現するためには、組織の壁を気にせず、一人ひとりが自身の役割をはみ出して行動することが大切ですよね。何が事業価値の向上につながるのかを考えて行動することは、多くの社員が実践していますし、開発組織にははみ出しやすい雰囲気もあります。まずは自身の持ち場での役割を果たして頂くことを前提とした上でですが、こうした風土は大切にしていくべきだと思っています。
藤田 ギフティに助け合いの精神や多様性を尊重する社風が根付いているのは、ワンチームでの組織づくりを大切にしてきたからだと思います。これは組織が大規模になってきた今だからこそ、改めて大切にするべきことではないかと思います。大人数の組織では、少人数だった頃よりも意識してコミュニケーションを取らなければ、お互いの考えを正確に把握することは難しくなるものです。大規模化の副作用を解消するための取り組みは、これからも続けていく必要があると思います。
鈴木 確かに「合衆国」として抱える州の数がスケールすればするほど、エントロピーが増大してバラバラの方向性に向かう力が働きやすくなりますよね。多様性拡大のマイナス面にも目を向ける必要はあると思います。加えて組織づくりにおいては、人文科学や社会科学、自然科学のバランスも重要です。ギフトには一つの側面だけでは捉えきれないさまざまな要素があるため、組織全体として複合的な視点を保つことが大切です。こうしたギフティならではの「合衆国」の作り方には正解がないからこそ、前向きにチャレンジしていきたいですね。
ギフティの社員に求められるマインドや、
これから得られる機会について教えてください。
自ら問いを立て、
不確実な状況を楽しむ

柳瀬 エンジニアには曖昧さを嫌う傾向がありますが、今後は従来のエンジニアが手がけてきたような曖昧さのない業務は、AIに取って代わられてしまうでしょう。それを考えると、これからはエンジニアも曖昧さにきちんと向き合い、不確実な状況を楽しめるようになる必要があります。大切なのは好奇心です。技術だけでなく、プロダクトや事業、ビジネスモデルにも強い関心を持てるエンジニアは、曖昧な状況を乗り越えて成長していけると思います。
太田 ギフティは「人と人」「人と企業」「人と街」とのつながりを強化するサービスを提供している企業です。世界情勢を含めて不安を感じる人が多い中で、気持ちが温まるようなトランザクションを増やすことには、社会的な意義があると考えます。業界の規模は近年急拡大していますが、まだまだ余白の領域も多く、優秀な仲間たちとともに全力で新たなチャレンジができる機会が溢れています。
藤田 当社はプライム市場に上場しているため、市場からの厚い信頼のもと安定的に事業を運営できる強みがあります。その一方で、今も次々と新規事業が生まれており、連結子会社を11社も抱えている当社は、ベンチャー気質の強い少数精鋭の組織と見ることもできます。「エンタープライズとスタートアップのハイブリッド」とも言える今のギフティは、思い切ったチャレンジを求める方にとって最適な環境です。
鈴木 ギフトは「驚き」や「喜び」を与えることが適格要件なので、現状に甘んじることなく変化や探究をし続けていかなければなりません。常に洞察力を持って事業に向き合っていかなければ、価値を出せなくなってしまうでしょう。好奇心や探究心が旺盛で、それを日頃の業務でも活かしていきたい方や、自ら立てた問いに向き合っていきたい方は、当社で魅力的な機会を数多く得られるはずです。
ギフティの特徴的な社風は何でしょうか?
「好き」はバラバラだけど、
「嫌い」は共通

鈴木 「好きはバラバラだけど、嫌いは共通」という特徴があると思います。社員に共通する「嫌い」とは、「今見ている景色や自分たちの器だけで判断してしまうこと」だと思います。一見受け入れ難い価値観にもノーと言わず、新しいものは積極的に受け入れる。そういう知的態度はどのメンバーにも見られます。
太田 私も「好きはバラバラだけど、嫌いは共通」には賛成です。当社には、街で見かけたギフティのサービスを投稿するSlackチャンネルがあり、多くの社員が積極的に投稿してくれています。それを見ると、ギフティの社員は社会的な名誉のようなものよりも、「自分たちのサービスがどれだけ社会に広がっているか、どれだけの人の気持ちを動かせたか」といったところに対してやりがいを感じてくれているのだと感じます。
柳瀬 二人の話は、冒頭で触れた「嫌な人がいない」という特徴にもつながっていますね。自己顕示欲が極端に高い人がいないので、新入社員も暖かく迎えられるのでしょう。また自分の仕事だけでなく、常に全体の視点で判断する価値観が浸透していることも、協力的な社風を形作っています。
藤田 確かに、自分をよく見せるためだけにアピールするような人はいません。アピールすることが目的達成のために必要な手段であればしますが、そうでなければしないというシンプルな話です。また柳瀬さんの言った「全体の視点」は、コーポレート部門でも一人ひとりが意識しており、事業部に伴走する業務スタイルが根付いています。自分を主語にせず、組織にとって何がベストかを考える姿勢は、ギフティが長年培ってきた文化の一つだと思います。
今後ギフティとして挑戦していきたいことを
教えてください。
50年、100年先の
当たり前を描く
太田 守るべきものを守りながら、進化していくことです。これまで築いてきたギフティのカルチャーを守りつつ、アップデートしていくことは、私を含めたボードメンバーの役割だと認識しています。また自分自身の挑戦としては、海外を一つのキーワードにしています。2024年にジョインした中東でeギフトのプラットフォーム事業を展開する『YOUGotaGift.com Ltd.』との連携強化や、東南アジアを始めとする世界市場の開拓をさらに推し進めて、日本でつくり上げたギフト文化をグローバルにも波及させていきたいです。
鈴木 これからは単に事業やサービスを作るというよりも、産業全体のオーケストレーションをするつもりで、50年、100年先を見据えた長期的な視点での「こと作り」に取り組んでいきたいです。その上では「均質・最適・効率的・再現性」といった概念に抗いつつ、「意味・有機的・余白」といった動的な要素を重視した組織運営をすることが鍵になると考えています。
これからギフティにジョインする方には、「非連続・非線形」というキーワードに臆せず向き合ってほしいですね。私自身もその姿勢を大切にしながら、未来の当たり前の輪郭を埋めていくチャレンジをし続けていきたいと思います。