2026年7月の持株体制への移行に伴い、株式会社ギフティの代表に篠塚大樹が就任し、新たに設立するギフティグループ株式会社には旧代表取締役の太田睦と鈴木達哉が共同代表に就任しました。これまでギフティが取り組んできた組織づくりと今後の組織のあり方について、新代表の篠塚と、ギフティグループ代表の太田、鈴木が語り合います。

  • 篠塚 大樹

    株式会社ギフティ
    代表取締役

    慶應義塾大学総合政策学部卒業後、2017年4月 株式会社ギフティに新卒第一号として入社。法人向け事業『giftee for Business』にて複数の新規プロダクト立ち上げを牽引。同事業の本部長、執行役員を経て、2026年7月 代表取締役に就任。

  • 太田 睦

    ギフティグループ株式会社
    代表取締役

    慶應義塾大学総合政策学部卒業後、2007年アクセンチュア株式会社にて官公庁の大規模開発業務に従事。2010年株式会社ギフティを設立し、代表取締役に就任。2026年よりギフティグループ株式会社 代表取締役。

  • 鈴木 達哉

    ギフティグループ株式会社
    代表取締役

    一橋大学経済学部卒業後、2008年株式会社インスパイアにて大企業の新規事業支援やベンチャー支援業務に従事。2011年株式会社WACUL 取締役に就任。2012年株式会社ギフティの取締役に就任したのち、2020年より代表取締役を務める。2026年よりギフティグループ株式会社 代表取締役。

ギフティの組織は、
いまどのような状況にありますか?

事業成長とともに、
多様化する人材

太田株式会社ギフティが創業したのは、まだ「eギフト」という概念自体が一般には浸透していなかった2010年です。その後BtoB事業へ本格的に進出し、企業のマーケティング施策やキャンペーン、インセンティブ、福利厚生へと領域を広げる中で、多くの法人・自治体とともに事業範囲を拡大してきました。近年は地域経済の活性化や自治体DXの文脈にも注力しているほか、海外展開にも積極的に取り組み、eギフトという文化や仕組みをグローバルに広げる挑戦も進めています。

こうした事業の拡大に伴い、組織も大きく変化してきました。創業初期から現在に至るまで、ギフティは一貫して「各チームの色」や「個人の強み・個性」を尊重してきましたが、現在は多様な専門性を持つ人材が集まり、お互いの領域を超えて交わり合うことで新たな価値を自ら生み出せる組織に成長しています。

鈴木ギフティの組織の大きな特徴は、人材の多様性に加え、部署や役割を越えた連携が自然に行われている点にあります。私たちは創業期から各チームの独自性を保ちつつ、必要に応じて柔軟につながり合うモジュール型の組織運営を実践してきました。その結果、事業や組織の状況に応じてチームや役割を組み替えながら協働するコンポーザブルな組織のあり方がメンバーの身体知として根付いています。実際、新規事業の立ち上げや自治体・パートナー企業とのプロジェクト推進においても、所属組織を越えた連携が日常的に行われています。

事業拡大に伴い組織の縦割り化に悩む企業が多い中、こうした部門横断の協働が自然に生まれる組織文化は大きな強みです。今後も事業領域の拡張やグローバル展開により組織の複雑性はさらに増していくと思いますが、これまで培ってきた連携の経験値やカルチャーが力強い成長基盤になってくれると信じています。

篠塚ここ数年の外部環境の変化を踏まえると、いまメンバーに最も求められているのは「不確実性への対応力の高さ」だと思います。これは特定の職種や役職に限った話ではなく、事業開発や営業、プロダクト、コーポレートなどのあらゆる領域やレイヤーに共通しています。

ギフティが向き合っている市場や事業領域には、明確な成功モデルや“正解”が存在しません。eギフト市場そのものも変化を続けていますし、自治体領域や海外展開など、新しい挑戦が増えるほど前例のないテーマに取り組む場面も多くなっています。こうした状況においては、与えられた答えを実行するだけではなく、自分たちで状況を解釈し、仮説を立て、意味づけを行いながら少しずつ解像度を高めていく姿勢が欠かせません。

また、変化スピードが速い環境下では、想定外の出来事や曖昧な状況に直面することもあります。すぐに結論を求めずに不確実な状態を受け止めながら考え続ける力や、余白を持って未知の事象に向き合えるスタンスが重要性を増していると思います。

これからの組織づくりは
どのように進めていきますか?

「らしさ」を超えて、
次の成長を生み出す

篠塚不確実性への耐性をさらに強固なものへとしていくためには、既存メンバーと同質的な人の採用はできるだけ避けるべきだと考えています。私は採用を担当するマネージャー陣に対して「自分達の想像が及ばないような人を採用しているか?」「自分がマネジメントしやすい人を選んでいないか?」と、ことあるごとに問いかけています。組織にとって異質に見える人がそこに加わると、最初は戸惑いや抵抗感が生まれることもあるかもしれません。しかし、新しい刺激や視点をもたらしてくれる存在は組織の成長にとって重要です。ギフティをさらに成長させていくためにも、いい意味で「ギフティらしくない」人を受け入れられる土壌を育てていきたいですね。

太田これまでも当社では、余白を持って新しい価値観や変化を受け入れる姿勢を大切にしてきました。事業が拡大すると過去の成功体験に頼りたくなるものですが、eギフト市場が常に変化し続けている以上、「思考停止」に陥ることだけは避けなければなりません。これまでの延長線上にない提案や意見であっても、オープンな対話を通じて理解を深め、変化を恐れず挑戦し続ける姿勢を大切にしていきたいと考えています。

鈴木事業運営においても組織づくりにおいても、私たちが最も回避するべきなのは「慣性の法則」に従ってしまうことです。組織も事業と同じで、意図的に変えようとしなければ自然と従来のやり方に引っ張られてしまうものです。成り行きに任せてしまった結果、本来目指したい組織の姿とのギャップが大きくなってしまうことのないよう、新代表の篠塚にはこれまでの延長線にとらわれず、思い切って組織をアップデートしていってほしいと思います。

一方、ギフティがこれまでも大切にしてきた「マーケットに長期的に向き合う」という根本的な姿勢はこれからも変わりません。長期的なマーケットの変化を見据えてドラスティックに自らを変えていけることこそ、私たちの強みだと捉えています。

新体制下ではどんな挑戦をしていきたいですか?

ギフトを起点に、
豊かな関係性を育む

篠塚当社がこれまで提供してきたサービスは、同じ「ギフト」という領域にありながらも、置かれる文脈によってさまざまな呼ばれ方をしてきました。これはギフトというものが単なるモノの受け渡しではなく、その時々の状況や相手との関係性によって、意味や価値が変化する存在であることを示していると思います。私たちはこのギフトを起点に、「人と人」「人と地域」「企業と生活者」などの多様な関係性を主体的に形成していくための“器”として、サービスを展開してきました。その性質を活かして、これからも新たな事業機会や価値の創出に繋げていくことができると考えています。

また私は、単に事業を拡大するだけではなく「社会や人とどう向き合うか」という視点を持ちながら事業を運営することも同じくらい重視しています。テクノロジーや仕組みを通じて、どのような関係性を社会の中に作り、どんなコミュニケーションや体験を増やしていきたいのか。そうした思想的な部分とも丁寧に向き合いながら、これからのギフティを作っていきたいと思っています。

鈴木篠塚の言うように、ギフトはさまざまな側面を持つものです。定義するのは簡単ではありませんが、大切なのは「これがギフトである」と決めてしまうことではなく、「ギフトとは何か」という問いを持ち続けることではないでしょうか。メンバー同士がそれぞれの経験や専門性を持ち寄りながら、「ギフトが果たせる役割とは何か」「どんな価値を生み出せるのか」を対話し続ける状態こそ、当社の健全な姿だと思います。私としては、これからもギフトの意味するところを限定せず、社会や人との関係性の中でその可能性をさらに広げていってほしいと思います。

太田私も、篠塚にはぜひ鈴木や私の顔色を伺うことなく、株式会社ギフティの経営を自由に進めていってもらいたいと思います。私たちはホールディングスの立場として、株式会社ギフティ単体ではアプローチしにくい領域や、中長期的な視点で取り組むべきテーマの推進などを通じて、より広い視座からグループ全体の成長に向き合っていきます。お互いの視点を尊重しながら刺激を与え合い、強みを補完し合える関係を築くことで、ギフティグループ全体としてより大きな価値を創出できるように成長していければと思います。

組織づくりについての過去の対談は、採用広報noteにて公開しています。